2012年3月12日月曜日

建築物探訪III

  
住吉大社に参拝したことは既に紹介したが、参拝するのが主目的ではなく、有名建築を見に行くことが目的であった。


「住吉の長屋(すみよしのながや)」は安藤忠雄氏の初期の代表的な住宅建築です。1979年(昭和54年)に日本建築学会賞を受賞しています。 それまでは無名に近かった安藤忠雄氏はこの建築で注目されたと記憶しています。
Wikipediaによると、竣工は1976年(昭和51年)2月とあります。大阪市住吉区の三軒長屋の真ん中の1軒を切り取り、中央の三分の一を中庭とした鉄筋コンクリート造りの小住宅です。

駐車場側から撮影しました。手前のコンクリートの建物が「住吉の長屋」です。窓とベランダがある奥のコンクリートの建物は隣の住宅になっています、外に面しては採光目的の窓を設けず、採光は中庭からだけに頼っていることが分かります。
設計図や写真で何度か見たことがあるのですが、予想以上の狭小物件で驚きました。

玄関から内部に入ると居間があり、台所や2階に行くには中庭を通らねばなりません。かねてより機能性や連続性に絶対的価値をおくことに疑問を持っていたという安藤忠雄氏の渾身の表現であり、関西に根付いた長屋の住み方を現代風にアレンジしたものとして高く評価される一方で、「使いにくい」、「雨の日に傘を差さないとトイレに行けない」などの当然起こりうるべき非難もありました。
TVで見たことがあるのですが、建築学会賞の審査委員でもあった丹下健三氏は「安藤ではなく施主が一番偉い」と言っていたそうです。安藤忠雄氏本人が言っていました。

また、航空写真、もしくは背面から建築物を見ると、壁面が一部セットバックしており、一般に公開されている、綺麗な長方形の平面図は一部フィクションである事が分かるということです。

隣との隙間も僅かです。

そういえば、京都のソフトディバイスさんのオフィスも安藤忠雄氏設計のビルであることを思い出した。
 
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