2010年8月9日月曜日

2010年度第3回HCD-Netサロン「パターンランゲージとHCD」

 
8月6日(金)に開催された『2010年度第3回HCD-Netサロン「パターンランゲージとHCD」』に参加してきた。


今回のHCD-Netサロンは、コンセント社の長谷川さんのコーディネートで、パターンランゲージアプローチを実践している中埜博さんにお越しいただき、パターン・ランゲージ手法の意義、そしてユーザーエクスペリエンスデ ザインから見た、パターンランゲージアプローチの意味について議論しました。
上平先生もいらしていたが、サロン終了後にすぐに帰られたようだ。少しお話しをしたかったので残念!


「パタン・ラ ンゲージ」は、約25年前に建築家クリストファー・アレグザンダー氏によって提唱された、要素分解を越えて、より動きのある建築を構成するための手法である。この手法は実は、部門を横断したデザインである、ユーザーエクスペリエンスデザインのアプローチと共通する点が多くあると言われています。
講師はアレグサンダー氏との交流がある中埜博さんです。


中埜博とクリストファー・アレグザンダーさん。アレグサンダーさんは、いつも同じ服装とのこと。同じシャツを200枚以上持っているそうです。


アレグザンダー氏は『パタン・ランゲージ』(1977年、邦訳1984年)の中で、人々が「心地よい」と感じる環境(都市、建築物)を分析して、253のパターンを挙げた。パターンが集まり、それらの関連の中で環境が形づくられる。1-94は町・コミュニティに関するパターン、 95-204は建物に関するパターン、205-253は構造・施工・インテリアに関するパターンです。
パターンの例には「小さな人だまり」「座れる階段」「街路を見下ろすバルコニー」などがあり、これらは家を建てたり、まちづくりのルールを決める際に役立つヒントにもなっている。アレグザンダー氏によれば、これらのパターンは各国の美しい街や住まいに共通する普遍的なもので、かつては誰でも知っていたものであるが、近代都市計画では無視され、急激な近代化の中で忘れられてしまったものであるということである。



中埜博さんは、寅さんの実家を例にパターンについて解説されていた。興味深い。


千葉工業大学の山崎和彦教授は、中埜博さんの講演を受けて「UXデザインのアプローチ」と題して講演をされた。


私は「パタン・ランゲージ」を読んでいないのだが、単語が集まって文章となり、詩が生まれるように、パターンが集まってランゲージとなり、このパタン・ランゲージを用いて生き生きとした建物やコミュニティを形成することができる、というようなことが記されているようだ。山崎先生は更に一歩踏み込んで解釈しているようにも思える。


講演開始前に中埜さんがホワイトボードに書かれていたものをサロン終了後に撮影した。
講演中に一度も使わなかったのであるが、当日伝えたかったことなのだろうか?


サロン終了後は、近くのバーで懇親会。恵比寿は小洒落たお店がとても多い。人も多くてビックリ。懇親会でまた知り合いが増えた。この積み重ねが私を育ててくれるのです。


帰る前に長谷川さんに「今日はどうでした?」と投げかけられる。「とても難しかったけど、とても面白かった」とコメント。勉強不足を感じながらも、有意義な夜であった。
 
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